0609

なかなか発想が出てこないのでお勧めされたstable diffusionをつかって見ていました。
初めはインターネット上にあるような美少女出力みたいなのを試してみて使い方の勉強をしてました。
ある程度分かってきてから改めて画像を出力したのがこちらです。

abstract work of anthropomorphism, abstract material, abstract shapeを原則としてmechaとかhorrorとかchibi kindfulなど足してみていました。1枚目と2枚目を見たところマザー2のギーグを思い出しました。ネスサンネスサンネスサンネスサンって連呼する不定形の方です。
それについて考えるとそういう方向性の擬人化もあったように思います。
       インタビュー記事のリンク : https://www.1101.com/MOTHER/07.html

要は間違えて観てしまった『見てはいけないもの・禁忌』を直視している感覚を作ろうとしたという事だと思います。

しかし最近のゲームだとこういう不定形の存在ってあまり見た覚えがないように思います。不定形の存在と同じ設定・要素は持っていながら外見はちゃんと定形であったり、あるいは有機的生物器官的なグロテスクなものだけど一応定形だったり。『見てはいけないもの』と言う定義を考えると死とか理解の範疇を超えるものとかのようなことが思い浮かびますが、別にホラーだけにしか使えないようなわけではなさそうなのに・・・。命題でいうところの自分自身の否定にあたる存在を考えるなどでも使えそうな気はします。
ベイマックス(Big Hero 6)に出てくるマイクロボットも全体的には変幻自在ですが脳波コントロールができるナノマシン的なものを大量に使っています。

ベイマックス ヒロがマイクロボットを発表するシーン

ベイマックスの場合は人とロボットは人次第で共存できるというメッセージ性がありました。そこから変幻自在のマイクロボットは無法のロボットとしての象徴表現で、一方のベイマックスは理性あるロボットとしてのデザインとなっていたのだと思います。またベイマックスのなかに入っているチップも人格的な対象として見られています。これも歴史や記憶による物体に対する擬人化として考えられそうです。

以下は別な哲学の授業の出席のために書いていたものです。毎回1200字書く必要があって表現が冗長だったため多少削って引用。

・・・我々は人間以外を擬人化しています。ではその対象が人間に向いていって擬人化したりはしないのでしょうか?他者が人間であるかを確かめる方法はないわけです。それは知識としても同じです。実際のところ、私たちは生まれてからの他者の人生、変遷など全てを知るなどということは出来ません。我々の目に映る『他者』はあくまでも他者そのものではなく、二次元網膜像と記憶によって補完された『他者』となるはずなので、すでに他者そのものとはかけ離れています。しかし私たちはその『他者』を他者と同一のものとして捉えますし、その『他者』と現実の他者に乖離があったとき「裏切り」や何かしらの「ショック」を覚えると思います。であればそうして生まれた『他者』とは他者を観測している人間に帰属する存在に他ならないと思われます。それを私自身と同じ生命ある存在・人間として認識するという事は、非人間の物体に人間性を付加し感情移入しやすいものとして再誕させる行為であり、すなわち《他者という人間の擬人化》に他ならないのでは・・・

提出した授業コメント

歴史や記憶による擬人化の場合はそもそも人間を認識する時ですら擬人化してるのではないかと言う話です。