卒制展後 後日談

卒制が終わった瞬間気が抜けてしまっていました。一週間とちょっと前からは卒制の続きのようにHoudiniのVEXで数式や点群で遊んでいたので諸々を含めて記述します。

卒業制作の作品が学科賞を頂けました。誠にありがとうございます。
タブレットやレール、LEDなどお金がかかったものは多数ありましたが、その中でも評価が良かったように思うのはタブレットに載せたペトリ皿でした。そんなに?と思いましたが、確かにペトリ皿があるとそれを覗き込むアクションを起こしやすいのでそれが功を奏したんでしょうか。

この後は卒業制作の発展、もしくは後日談のような内容です。
21個ほどアトラクターの数式を作成しましたが、没にしたものも幾つもありました。それらを含めてみても、まだまだ探そうと思えば探せるような気もしていましたのでこの一週間半はいろいろやってみていました。
卒業制作ではローレンツアトラクターやレスラーアトラクターなどに似た形の数式を手あたり次第体当たりで探していましたが、クリフォードアトラクターに似た形のものから形を探すことも出来そうだなと思っていました。なのでそちらを行ったものが以下のようなものです。


また四元数を使ったらどうなるかという物も考えていました。四元数はハミルトンという人が生み出した、難しすぎて誰も理解してくれなかったというものです。今ではCGを扱う世界では物体の回転させるのに便利だという事でよく使われています。

数であるならとりあえずなんでもアトラクターが出来るんじゃないかみたいなアバウトな考えでしたが、実際やってみるとかなり成立させるのは難しいです。四元数はベクトルのような長さを持ったモノとして扱えますが、オブジェクトの回転に使うためにはその長さが1でなければいけない。でも1のままだとサッカーボールのような球の表面で軌跡が広がるだけで、ちっとも面白そうではないので長さ1の制限を取っ払おうとします。そうすると縛られた鎖が千切れて暴れまわる犬のように遥か彼方にすっ飛んで行ったり、引き留めていた糸がほどけて一瞬で原点(0, 0, 0)に吸い込まれて行ったり、両極端な挙動ばっかりします。とはいえそれはそれで面白い所ではありますが・・・。

なのである程度やってみたところで先人の数式を使うことにしました。ローレンツアトラクターの数式をちょっとだけ改変したりして四元数でそれっぽい軌道を引っ張り出せるか否かという所を目的にやってみたのがこんな感じの結果です。

それっぽさは残っていると思います。そのまま移植したところで上手くはいかなかったので、この軌道を生み出すために四元数の微分をどうすればいいのか調べてみたり、調べたものを改変したりしました。

上のサイトのナブラの部分に実部の記述が無かったので
数式に実部があったらこうなるんじゃないかと想像して勝手に改変したり

最近の動向はこんな感じです。